片付け

子供が片付けしない原因は?自ら片付けさせる声かけと収納のコツ

「何度言っても片付けない」「片付けなさい!と怒鳴るのが日課になっている」「このまま片付けられない大人になったらどうしよう...」

リビングがおもちゃで埋まっているのを見ると、心底ガッカリして、ついイライラしてしまいますよね。

私は片付けのプロではありませんが、あまりに困って、収納アドバイザーや専門家の意見をとにかく調べ尽くし、わが家で実践しました。その結果、片付けないのは、子供はママを困らせたいわけではなく、明確な理由があることがわかったんです。

この記事では、私が実践して効果のあった具体的な解決策を徹底解説します。「叱る→片付ける」の親子バトルから卒業し、子供が自ら動く習慣を身につけさせてあげましょう!

この記事が特に役立つ方

  • 叱らずに子供に片付けを習慣化させる具体的な方法が知りたい
  • 子供が片付けをしない本当の原因を、発達段階から理解したい
  • 親のイライラを減らすための、収納術や声かけの「魔法の言葉」を知りたい

1.子供が「片付けしない」4つの心理的・発達上の原因

おもちゃの画像

親がまず知るべきは、片付けができないのは「サボり」ではなく「理由」があるということです。

この原因によって、親が取るべき対策も変わってきます。4つの理由があることを覚えておきましょう。

原因① 発達段階の問題:「片付けの概念」を理解できていない

特に幼児期の子にとって、「片付け」は私たちが思う以上に複雑な行動です。

  • 認知能力の未発達:「片付ける=元の場所に戻す」という一連の複雑な工程(モノを認識→定位置を思い出す→運ぶ→収納する)を、子供の脳がまだ処理しきれていません。
  • モノへの愛着:子供にとって散らかった状態は「遊びの途中」であり、大人の都合で強制的に片付けられることに抵抗を感じるのです。

原因② 物理的な問題:「モノが多すぎる」「収納が複雑すぎる」

親の側の環境設定が、片付けのハードルを上げている場合が非常に多いです。

  • 定位置の不明確さ:どこに戻せばいいか分からない、または定位置が親にしか分からない状態だと、子供は考えることを諦めてしまいます。
  • 収納方法の難しさ:引き出しや扉が多い、細かく分類しすぎている収納は、子供には複雑すぎます。

原因③ 心理的な問題:「遊びの途中」「完璧主義」「親への甘え」

子供の心の中にある無意識の感情も、片付けを妨げます。

  • 遊びへの没頭:遊びの切り替えが苦手なため、「片付けたら遊びが終わる」という認識になり、片付けを拒否します。
  • 親への甘え:強く抵抗すれば親がやってくれる、または親が叱ることで注目を集められる、という甘えの構造が生まれている可能性があります。

原因④ 環境の問題:親の関わり方や「声かけ」が間違っている

「片付けなさい!」という指示は、子供にとっては抽象的すぎて何をすればいいのか理解できません。

  • 「あれもこれも」と一度に複数の指示を出すと、どこから手をつけていいかわからず、パニック状態になってしまいます。
  • 片付けができていないことを叱ることに重点を置きすぎると、片付け=嫌なことという認識が強化されてしまいます。

2.【年齢別】片付けの目標設定と魔法の声かけの具体例

子供の認知能力に合わせて、期待するレベルと声かけを変えることが成功の鍵です。子供の「今できること」に焦点を当ててあげましょう。

年齢発達段階片付けの目標声かけ例
2〜3歳認識期(色や形がわかる)目標は「1つだけ」。遊びの一環として導入する。「ブロックの赤色だけ、お家に帰そうか!」「ママと競争だよ!」
4〜6歳習慣化期(分類やルール理解)目標は「分類」。ルールを明確にし、親が一緒に作業する。「これはブロックの箱に入れるもの?それとも車庫に入れるもの?教えて!」
小学校以降自立期(時間や段取りを意識)目標は「時間管理」。「自分で決める」力を尊重する。「寝る時間まであと5分で片付けを始めてね。どこから始めるか決めていいよ。」

3.収納のプロがしている! 子供のやる気が続く「魔法の収納術」

何度言っても片付かない散らかった部屋を見ると、親の方が心が折れそうになりますよね。

「なんでこんな簡単なことができないの?」とイライラし、つい親子バトルになってしまう...。

実は、この問題は収納方法自体が子供の能力に合っていないことが原因かもしれません。私は、収納アドバイザーの意見を徹底的に参考に、わが家の収納を全て見直しました。ここでは、その効果の高かった収納術を解説します。

鉄則① 「ポイポイ収納」の徹底が親子バトル回避への最短距離

プロが最も推奨するのは、子供が判断に迷わない「ポイポイ収納」です。

細かい分類を求めると、子供の脳はフリーズしてしまい、結果、親のストレスだけが増えます。

片付けの最初のステップとして、まずは「ざっくり」と分類できる大きな箱やバスケットを用意しましょう。

「〇〇(おもちゃ)をここに入れるだけでいいよ」という、シンプルな動作にすることが重要です。

細かく分けるのは、子供が小学校に入り、分類能力が発達してからで十分です。

鉄則② 「見える化」と「定位置化」でママの口出しを減らす

片付けのゴールが明確であれば、親が「あれは?」「ここは?」と口出しする回数を減らせます。

  1. 見える化(ラベリング): 「おもちゃの家」がどこか、写真やイラストを貼って明確にします。ひらがなが読める子であれば、文字も添えましょう。
  2. 定位置化(親が決定): 収納の場所は、親が一度決めたら変えないことが鉄則です。場所が安定することで、子供は「無意識」で戻す習慣をつけられます。

鉄則③ 親子で取り組む「モノの総量」を減らす習慣

根本的な原因は、モノが多すぎることにあります。収納スペースに余裕がないと、片付けは永遠に終わりません。

親が片付けの前に「断捨離」するだけでも、イライラは半減します。

  • 子供と一緒に決める:「これはもう遊んでいないから、ありがとうしようか?」と、親が勝手に捨てるのではなく、子供の意思を尊重しながら「手放す練習」をしましょう。
  • スペースの7割収納:収納スペースの7割しか使わないようにすることで、子供がざっくり戻しても余裕ができ、片付けのハードルが下がり、ママの心にも余裕が生まれます。
私自身、収納と定位置化を徹底したところ、子供が少し自分で片付けをしてくれて、叱ってしまうことが激減しました。親がイライラする回数が減り、「もう叱らなくていいんだ」と希望を感じることができました。

4.親のストレス軽減! イライラしないための「仕組み」と「考え方」

仲良し親子

片付けは「親子バトル」になりやすいテーマです。親の心の持ち方と、ストレスを減らす「仕組み」を解説します。

完璧を求めない考え方が親を救う

  • ゴールは「床にモノがないこと」ではない:ゴールは「子供が自分で戻せた」という行動を褒めること。完璧な収納は、子供の成長よりも親の満足のためになってしまいがちです。
  • 子供を「片付け係」にしない:親が家事の一部として片付けを行う姿を見せ、「家族全員の仕事」であることを教えることが大切です。
「全部完璧に片付いていなくてもOK」と割り切るだけで、ママの気持ちはすごく楽になりますよ。

「片付けタイマー」の導入で習慣を仕組み化

親が口出しする代わりに、客観的なツールに任せてしまいましょう。

  • 毎日決まった時間にタイマーをセットし、タイマーが鳴ったら5〜10分間だけ片付けをするルールを設けます。
  • タイマーが鳴ったら終わり、という明確な区切りをつけることで、子供はイヤイヤではなく「ゲーム」として片付けに参加しやすくなります。

成功体験の報酬は「モノ」ではなく「承認」

片付けができた時の報酬は、お菓子やご褒美のおもちゃではなく、親の愛情を使いましょう。

  • 「すごいね!5分でこんなに綺麗になった!とっても嬉しいよ」と大袈裟に褒める。
  • 親子のハグやハイタッチなど、感情的な報酬を与えることで、片付け=ママが喜んでくれる、というポジティブな認識を強化します。

5.【最終チェック】 片付けがどうしてもできない場合の対処法

原因が根深い場合の最終確認と、専門的な解決策を提示します。

専門機関への相談を検討するサイン

ほとんどの片付けられない問題は環境や声かけで解決しますが、以下のような傾向が極端に強い場合は、専門機関への相談も視野に入れましょう。

  • 片付けに対する抵抗が激しく、パニックになる。
  • モノの管理だけでなく、段取りや時間管理も極端に苦手。
  • 他の学習や生活習慣にも、集中力の欠如や多動性が見られる。

生活習慣のサポートは「通信教育」の活用が有効

片付けは「段取り力」や「時間管理」といった非認知能力と深く関係しています。

これらの能力を家庭学習でサポートするのに、通信教育の活用は有効な手段です。

  • 生活習慣のサポート:幼児通信教育の多くは、お片付けを含めた生活習慣をキャラクターが楽しく教えてくれるプログラムが組み込まれています。
  • 段取り力の強化:ワークやタスクを自発的にこなす中で、次に何をすべきか考える力(段取り力)が自然と育まれます。

まとめ

片付けができないのは、親子の愛情不足でも、子供の性格の問題でもありません。親が「なぜ片付けられないのか」という原因を理解し、子供の能力に合った「仕組み」を作ってあげることで、必ず解決できます。

大切なのは、完璧を求めず、子供の小さな成功を褒めること。そして、イライラを減らすために、シンプルな収納術を取り入れることです。

今日から「片付けなさい!」ではなく、「〇〇のお家はどこかな?」という魔法の声かけに変えてみませんか?

親子で片付けの習慣を楽しみながら、子供の自立心と自信を育んでいきましょう!

  • この記事を書いた人

こどらぶ管理人

2児の父です。保育士の妻と一緒にかわいい2人の息子を育ててます! 子育て知識については本や妻の話などで日々勉強しアップデートしています。ご興味があれば管理人プロフィールページやTwitterもご確認ください。 ブックマークやシェアなどしていただけると嬉しいです。

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